
激動の2011年も終わろうとしている。
震災とか津波とか放射能とか、年の終わりになんか書こうかなーと思ったけど、
いろいろ思いがあり過ぎてなんかもう書けないよ。
ということで、俺はマクロビオティックを通じて食べ物のことをやってきたので、
2011年の締めくくりとして食べ物のことを。
上の写真のおにぎりは、
先日開催した今年最後のfacebook部&お茶会でお出ししたもの。
実は、このおにぎりはとんでもない玄米おにぎりなのだ。
先日、岩手のSobe's Cafeの畠山さゆりさんから、

お歳暮で今年の惣兵衛米の新米をいただいた。
そもそも、この惣兵衛米は、素晴らしいクオリティのお米なんだけども、
今年は震災や放射能騒ぎ(特に東海テレビのセシウムさん問題)とか、
岩手のお米も本当に受難の時だったと思う。
しかしながら、そんなものも吹っ飛ばし、今年の惣兵衛米も素晴らしい出来。
有機・無農薬でありながら、ヨウ素やセシウム未検出のピカピカの玄米。
素晴らしい。素晴らしいの一言に尽きる。
今年最後のまくろび庵のイベントだったから、
とにかくスペシャルなもので行こうと思って、この玄米を使わせていただきました。
甘みがあって本当に美味しかったー。
惣兵衛米はこちらから購入できます。

そして、この、黒ぐろとしたのり。
これは、七ヶ浜の「星のり店」の今年採れた貴重なのり。
もともと、星のり店は、のりの養殖では半ば常識となっている「酸処理」を、
環境に優しくないという理由で行わずに、
すべて手作業でのりを作ってきた、素晴らしいのり屋さん。
星のり店さんののりのこだわりはこちら。
しかし、今回の津波でのりも道具も失ってしまった。
ところが!
被災地応援ファンドを利用して、見事復活。
収穫量はほんの僅かだったけれども、星さんとこののりの特徴である、
黒々として、ピカピカして、口に頬張る前からガツーンとくる強烈な磯の香り、
そして、口に含むとその磯の香りが期待を裏切らずに口の中に広がり、抜けていく・・
そんな素晴らしい貴重なのりを6枚だけ分けていただいた。
それを、さゆりさんのところのピカピカの玄米で握ったおにぎりに巻いたわけです。
それはそれはすごい玄米おにぎりだったよ。
年の終わりに集まってくれた大切な仲間に、
こういう、いろんな思いが乗っかった素晴らしい食材で作ったものをご提供できて、
本当に良かったなーと思う。
特に、星さんののりの香りが初めて鼻にガツーンと入ってきたとき、
思わず涙が出そうになった。
あぁ、東北の食べ物は死んでない。
それどころか、こんな状況下であっても、こんなに力強く存在している。
まさしく東北の宝だ。
放射能や海洋汚染、その他まだまだ問題が山積みで、茨の道であることもまた事実。
しかし、十把一からげでダメ出しするんじゃなくて、
こうして、死んでいない、いや、むしろ輝いている食べ物がまだまだ存在しているということも、
知っていていただきたいなーと思う。
俺たちの役目は、こうして伝えていくことだと思う。
そんな、素晴らしい食べ物で今年を締めくくることができる幸せ。
いや、震災があったから一層その尊さを感じるんだな。
この素晴らしい食べ物を作ってくれた人、流通に携わってくれた人、
そんな多くの方々に、本当に頭が下がる思いです。
本当にありがとうございます。
そして、皆さん、今年も本当にありがとうございました。
お互い、無事に生きて、こうして新しい年を迎えることができる、
そんな幸せをかみしめながら過ごそうと思います。
来年もよろしくお願い申し上げます。
感謝